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三度目の転職 上司と三度目の話し合い [転職]

キルナへの出張も近づいてきた。出張前に話がまとまらないと、2週間の出張の間が空白になってしまうので、ズルズルと後に延ばされかねない。

意を決して、三度目の話し合いを上司に申し込んだ。

私からは、これまでと同様、技術的な点と今後の自分のキャリアという点で転職したいということと、状況によっては、これまで言わずにいた、転職を考えるきっかけとなった不満な点も話すことにした。
以前、二度目の転職のその後の記事で書いた内容だ。

 

予想通り、話は前回同様に同じ内容の繰り返しで前進の気配はない。

意を決して、不満に思う部分を伝えた。次の会社に持っている期待というポジティブな点と、そのときの会社で耐えてきたネガティブな点をどちらも持っていることで、もう気持ちが動かないということを理解してもらいたかったので。

ネガティブな理由を伝えたことに関しては、不意を突かれたようで驚かれてしまった。しばらく考え込んだ後、想像できない申し出をしてきた。

やはり、具体的にそのままここに書くことはできないが、会社がひっくり返るような、役員クラスでもここまでの人事権はいくらなんでも持っていないはずなのにというような、組織変更に関する提案だった。

管理職でもなんでもない私に対して、完全に思いつきの話だ。

もうこれ以上の話し合いは無理だと思った。

私のほうから、出張から帰った後、権利を行使して退職の手続きを始めるということを宣言した。


この場で、私は転職の際に絶対にやってはいけないことをしてしまった。

会社を辞めるにあたり、その会社のネガティブな部分を理由として口に出すこと。

転職(退職)理由の中に、必ずネガティブな点はあるはずだが、その思いがどんなに強くても、自分が給料をもらって生活していたその会社で、これからも働き続ける人がいる限り、そういう発言をしてはいけないと思う。泥沼への第一歩だ。


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三度目の転職 辞める権利 [転職]

上司に対して意思表示をしたのだが、断固拒絶という姿勢で話が進まない。
こちらも行き詰った感があったので、エージェントの人に状況報告も兼ねて相談することにした。

エージェントの意見では、
「今の状態なら、権利を行使すべき」
ということだった。

ここで書いた「権利」とは、会社員が会社を辞める権利のことだ。
上司や雇用している企業の意向に関わらず、退職しようとする14日前に意思表示をすれば、自由に会社を辞めることが認められている。間に職場の上司をはさむ必要はなく、人事と直接手続きを進めればよい。
ただ、法的に問題なくても、倫理的・仁義的な問題は人それぞれが思うことなので、通常は上司に意思を伝え、お互いに納得した上で業務の引継ぎをし、円満退社に努めるというのが一般的だ。

今は、職場の上司と前向きな話ができない状態になりつつあるので、強硬手段を考えたほうがいいというのが、エージェントの意見なのだ。

そう言われるのはある程度予想はしていた。
あわよくば、何かしら事態を打開できるようなアドバイスがもらえればと思っていたのだが。
「会社まで出向いて、代わりにこちらから話をしましょうか?」
とまで言ってもらったのだが、それはさすがに最悪の泥沼にはまりそうなので、お断りした。

私はこれまで、退職の意思を伝える場で、会社や職場の不満は言うまいと、抑え込んでいた。
賭けにはなるが、もう一度、ネガティブな理由も含めて自分の思いを洗いざらい話し、意思が固まって動きようがないことを伝えようと思った。


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三度目の転職 二度目の話し合い [転職]

退職の意思表明をしてから数日後、部長&課長から再び呼ばれた。

前回のときから、いろいろと作戦を練ったのだろう。部長が話してくる内容がまったく違う。
話した言葉をそのまま文字にするには過激なものもあるので、ぼかすが、内容は、

- もう一度考え直さないか
- お前の仕事は評価しているぞ
- 仲間を裏切る気か
- こんな良い会社を辞めると後悔するぞ

というような内容だ。

懇願と恫喝の繰り返し、といえばその場の雰囲気をわかってもらえるだろうか。

「仲間を裏切る気か」

これだけは、さすがにグサリと来た。
そのときいたチームは、まさにそのプロジェクトがどん底の状態だったときに、再編され集められたメンバーの努力で這い上がったようなチームだった。私にとっては、間違いなく過去最高に仕事がやりやすく成果を出すことができたチームだ。それだけに、後ろめたさはあった。誰がなんと言おうと、自分のわがままだということに変わりはないので。

そうはいっても、永久にその面子で仕事を続けられるわけではない。プロジェクトが終了すれば、またバラバラになって新しいチームでの仕事になる。会社というところは、気心の知れたメンバーで仲良く仕事を続けられるわけではない。
だからこそ、プロジェクトが収束する時期までは引継ぎを兼ねながら、自分の仕事を全うしようと思っていた。
いくら話しても、それがまったく伝わらない。

2時間くらい、同じ内容を繰り返しながら、何も前進しないまま、この日の話し合い(?)は終了した。


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三度目の転職 意思表明 [転職]

ここから先の話は、激しい感情のぶつかり合いもあり、そのまま書くには差し障りがありすぎます。オブラートに包んだ表現をしなければならないので、何となくぼんやりとした場面も登場するかもしれませんが、ご了承ください。

転職をするにあたり、絶対にしてはいけないこと絶対にしなければならないことも話として出てきます。転職を控えている方の助けになれば。


転職を決断した翌日、すぐに上司に退職の意思を伝えることにしていた。
こういう言いにくいことは先延ばしにしないほうがいいということもあるが、3週間後に、スウェーデンのキルナに出張に行くことになっていたからだ。
出張までに話をすっきりとまとめ、帰国後は引継ぎに集中するという腹積もりだった。

朝一番に、空いている会議室へ上司(課長)に来てもらう。席の前ではなく、静かな会議室に呼び出したことに、不思議そうな顔をしている。

私「突然で申し訳ありません。会社を辞めます。」
課長「・・・いったい何があった?」
私「何かあったというわけではありません。ある会社から声をかけてもらって、そこに行ったほうが自分のキャリアアップにつながると考えたので。」
課「突然で、この場で『はい、そうですか』とは言えんが...こういうときは引き止めちゃダメなんだろうなあ...」
私「『突然』と思われても仕方ないですが、明日から会社に来なくなるわけじゃないし、『突然』にならないよう、最後まで引継ぎをしっかりするので、意志が固まった時点でこうしてお話しています。」
課「いつ辞めるつもりなの?」

私「それは今抱えている仕事の進捗を見て、チームのメンバーと相談して決めさせてもらいたいと思います。4月か5月頃に一区切りつくので、そこがベストじゃないかと考えています。」
課「とりあえず、考えさせて。話だけはわかった。他の誰かに話した?」
私「これから部長に伝えようと思ってます。」
課「それはおれから言うから。また話聞くことになると思うけど。」

この場はこれで終わり、私は何事もなかったように仕事に戻った。


30分も経たないうちに、課長と部長に会議室に呼ばれた。部長も課長から話を聞いたようだ。

部長「驚いたなあ、何かあったのか?」

そこからしばらくは、少し前の課長との会話の繰り返しみたいなものだった。

その後は、部長からの矢継ぎ早の質問攻めだ。

「どこに行く気なんだ?」
「(次の会社に)もう返事はしたのか?」
「考え直してみないか?」

私からは、もう決断して考えは変わらないことをはっきりと伝えた。

部「とりあえず、また時間を作って相談しよう。」


過去の転職時はすぐに引継ぎの話に入れたのだが、違う展開に驚いてしまった。
なんとなく嫌な雰囲気である。


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三度目の転職 決断 [転職]

役員面接の数日後、条件を提示してもらうための面会の案内をもらった。こちらの近くまで人事担当者の方が来て下さるということだ。

仕事を終えて、指定されたホテルのロビーに向かう。
最初はあれだけ断ろうと思っていたのだが、気持ちはほとんど傾いていた。それだけに、受け入れがたい条件(生活に困るくらいの給料とか、期待していたのと違う仕事内容とか)だったら、かなり落胆してしまうだろう。

早速、条件が書いてある用紙をいただく。
配属先は、予想していた通り。技術関連の話をしたときに来ていただいた部長さんと課長さんの部署だ。それまでの経験をそのまま活かせるところなので、問題ない。
給料は、やはりある程度は下がるものの、それを考慮していただいてか、初年度については、賞与で差額をいくらか補填するような形でいただけるということだ。その先のことを考えると、収入ダウンではあるが、仕事の環境が良くなりそうなので、それ以上望むのは罰が当たりそうだ。

もう迷うことは何もなかったが、1週間以内に回答するということを伝え、持ち帰った。

かみさんとも相談した結果、転職することを決断した。
悩みに悩んだ半年だったが、ホッとしたのも束の間。この後、思い出すのも嫌になるほどのつらい戦いの日々が始まるのだった


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三度目の転職 役員面接 [転職]

よくよく考えてみると、この一連の転職活動で、スーツを着るのは初めてだった。
ふだんスーツを着ていない人間というのは、ほんとうに似合わない。成人式や、大学の入学式のように、初めてスーツを着て、妙に似合ってない頃と何も変わらない。

最寄り駅でエージェントの人と落ちあい、会社へ向かう。
面接といっても、今更どんなことを話すのかわからないので、今までとは違う不安がある。

到着後、人事の人に案内されて会議室に。面接が始まった。
その人事の人が進行役として話し始めるが、すべて日本語だ。

??? たしかに目の前に座っているのは、ブロンドの外国人のおっさんなのだが。
そのブロンドが、流暢な日本語を話し始める。

ブロンド「簡単に経歴を教えてください。」
私「すみません、その前に確認させてください。英語で話したほうがよろしいですか?」

薮蛇とは思いつつも、疑問は抱えておかずに聞いたほうがいいので、最初に聞いた。

ブロンド「最初は日本語で進めて、後で英語にしましょう。」

ということで、日本語で進行。
技術的なことを簡単に聞かれただけで終わった。

そのまま完全に終了しそうな雰囲気になったので、やはり薮蛇と思いつつも、
「英語での話は良いんですか?」
と聞いてみた。すると、いきなり、

ブロンド「Have you ever been to foreign country for vacation?」
     (遊びで海外に行ったことがあるか?)

と聞かれた。

私「Yes, but just one time. I have been to Korea last October with my wife.」
  (はい、一度だけですが。昨年の10月に、妻と韓国に行きました。)

ブロンド「OK. Thank you.」

それだけで終了。なんだったんだろう?まあ、いいか。

このとき、条件の提示ももらえると思っていたのだが、それは後日ということに。別に急ぐ理由はないが、もうそろそろ腹を決めたかったのに。


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三度目の転職 面接の案内 [転職]

心に引っかかっていたものがひとつずつクリアになり、私の気持ちは転職へと傾きつつあった。
残る判断材料は給料を含む条件提示を待つだけとなった。給料は多いに越したことはないが、日常の暮らしに困らず、たまにささやかな贅沢ができるくらいであれば何も文句は言えないので、あまり気にはしていなかった。
しかし、そこはやはり契約事項なので、勤務条件(具体的な配属先や仕事内容)の提示があるまでの回答は避けていた。

年が明け、しばらくした頃に、エージェントの人から連絡があった。
役員の人から、面接したいという案内が来ているということだった。場所は、初めて先方の会社でということだ。その連絡から1週間後くらいの、急な案内だった。面接を受けるということ自体、特に困ることはないのだが、ひとつだけ気になることがあった。
その役員さんが外国人の方ということだ。

英語で進行していくことになるのだろうが、私のレベルではかなりきつい。私がこれまで仕事で英語を使ってきたのは、ペーペーの担当者同士が、純粋に技術的なことを議論するような場面ばかりだった。文法がどうとか、敬語がどうとか、そういうことはまったく気にせず話していた。現場の仕事は、それで確実に問題ないので。
しかし、面接となると、それではまずい気がする。そうはいっても、正しい丁寧な英会話を身につける時間的な余裕はない。

残された時間を考えると、開き直る以外になかった。こうなったら、得意の「出たとこ勝負」しかない。
面接当日、覚悟を決めて新幹線に乗った。


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三度目の転職 会社周辺探索 [転職]

ある週、3日間の有休を取り、行くかもしれない会社の近くを散策することにした。

朝は、出勤時間と重なる混みそうな時間に、電車やクルマで宿泊していたホテルからその会社の近くまで行って、混雑状況を確認。昼は不動産屋に行って、賃貸物件の相場を確認。

意外にも、電車内の混雑はひどくない。これなら、以前、電車通勤をしていた頃よりもはるかに楽だ。
周辺道路の混雑も、予想していたよりもはるかに少ない。これも、そのとき住んでいた地域の方が渋滞がひどい。
会社の立地条件のおかげで、通勤地獄に苦しむことはなさそうだ。

住居に関しては、ふつうの賃貸物件を自分で選び、会社が社宅として契約してくれるというシステムらしいので、金額以外に制約がないのがありがたい。
しかし、やはり家賃を見ると、目ん玉が飛び出そうなくらいだ。
その後、会社にどれだけ負担してもらえるのか回答がもらえた。自己負担分はそれまでの社宅費同等くらいということがわかり、ホッと一安心。

首都圏に住むということに強い抵抗があったが、このときの訪問で不安要素はかなり解消できた。
よくよく考えれば、首都圏全体で見れば、日本の人口の15%以上が集まっている地域だ。いくら経済の中心だからといって、住みにくいところにそれだけの人が集まるわけはない。

最大のネックがなくなり、かなり転職に気持ちが傾いた。


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三度目の転職 心境の変化 [転職]

技術担当者との面会後、明らかに自分の心境が変化しているのがわかった。
顔見知りの人に誘われたということもあるが、現場仕事を続けられるということと、組織の連携がしっかりしていそうで、しょうもない調整業務で本来の仕事が進まないということもなさそうということが、魅力に思えた。

かみさんとも相談して、やはり一番のネックは居住地ということになった。
しかし、それは二人とも限られた情報からの判断だったし、自分たちの目で確認した上で判断することに。休みを取って平日の会社周辺の様子を見に行くことにした。

その時点では、給与の話はまったくしていなかったが、それ以外の判断材料はこれで揃うだろうと思った。


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三度目の転職 技術担当者との面会 その2 [転職]

一通りの話が終わり、その中で、ものすごく魅力を感じる話を聞けた。

それは、管理職として出世しなくても、専門職として評価されるシステムが存在するということ。それを望めば、そういう道があるということだ。
当時勤務していた会社では、年功的と言わないまでも、それに近い形で出世せざるを得ない環境だった。そういう道を選ばないというのは、メインの業務から外されることと、ほぼ同意だった。

私は、組織をまとめたり動かしたり、そういうマネージメントの適正を持ち合わせていないと自覚している。それよりも、これまで積んできた技術的な経験を活かしながら現場仕事を続けていきたいと思っていた。
それだけに、今回提示してもらったことには、心が揺らいだ。

そうなると、前に書いたが、唯一ネックになるのが、勤務地のことだ。例えば、はるか彼方の国へ海外駐在をするとしても、一時的なもので任期が決まっている。しかし、転職はこれで最後にしたい自分にとっては、この先の人生ほとんどを過ごす土地という問題となる。
失礼な発言だということはお断りをした上で、勤務地に抵抗があるということと、そのために前向きに考えることはできないということを伝えた。

転居を伴う転職(過去二度の転職もそうだったのだが)に抵抗があるというのは、理解してもらえた。さらに、首都圏に住むことに対して、私が抱いている不安についても理解してもらえた。
それを理解した上で、一度会社周辺の環境と、社宅として入居するのと同等の賃貸物件を見てみたらどうかという提案をしてもらった。

とりあえず、その面会の場では、これで終了。
しかし、自分でも気持ちが変化してきているのがわかった。


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