消えた年金問題 その5 [雑]
これまで2年以上に渡り社会保険庁や総務省とやりあっていた本件は、実にあっけない形で幕を下ろした。
過去の一連の記事はこちら。
消えた年金問題 その1
消えた年金問題 その2
消えた年金問題 その3
消えた年金問題 その4
これまで、私が学生時代、20歳になってからしばらくの年金記録が欠落していたことに対して、異議を申し立てていた。
20歳になってすぐは年金を支払っていなかったのだが、ちゃんと払っとけと両親に諭され、お金を借りて未払い期間をさかのぼって払っていた、というのが私の記憶していたところであり、それと思しき証拠になりそうな書類(母のつけていた当時の家計簿)を添付して、総務省の第三者委員会に送り、その処理が始まったというところまでが前回の話。
これからまた数ヶ月かかるものと思っていたのだが、意外にも早く調査員の方から連絡をいただいた。
その方の話によると、私が意義を主張していた期間は、まだ学生の年金加入が任意の頃であり、制度上、その任意の期間に未払いがあったとしても、それをさかのぼって支払うことはできないはずとのこと。
ここで、私の記憶と食い違いが出てきた。
さらに調べてもらうと、私の年金手帳が発行された日付(つまり年金に加入した日)は年金記録にある期間よりも約半年後。
私が学生だった頃、年金制度が変わり、学生も強制加入ということになり、記録に残っているのはそのときから。
つまり、私は年金加入義務が発生してからもしばらくは未納状態で、その義務期間分をさかのぼって払っていたというのが真実だったようだ。
人の記憶はこれほどいい加減なもの、人は自分の都合のいいように記憶を作り変えてしまうもの、ということを痛感させられた。
ことの真相がわかり、私は調査員の方に、これまで調べていただいたことにお礼とお詫びを言って、異議を取り下げることにした。
中に浮いた年金記録はまだまだたくさんあるだろうし、その状態が長く放置されていたというのはもちろん問題だが、今はこうしてひとつずつ記録を確認する地道な作業が進められている。
何かと叩かれることの多い公務員の方々だが、こうして真面目に問題解決に取り組んでいる人が多いことだろう。
その努力を知ることができたとともに、自分自身のことも猛省できる一件であった。
読者の皆様からも、たくさんの応援のコメントをいただきましたが、すべては私が都合のいい記憶の中で行動していたことであり、それを思うとひじょうに恥ずかしい思いでいっぱいです。
皆様、大変申し訳ありませんでした。
思い込み思い違いは誰にでもあることだと思いますよ。
でも、分からないことはそのままにしておくと、どうも根に残りそうに思います。
やはり声を上げてみなければ。
こうやって公に確認を求めたYAPさんの姿勢を、わたしは評価したいなあ。
結果はどうあれ、調査員の方に素直にお詫びを仰ったYAPさん、素敵ですよ。
by ナツパパ (2009-11-28 08:12)
YAPさんが納得できた形で結論が出て良かったです。私も学生時代や就職して直ぐのことは思い違いがあるかもしれません。制度の変遷に詳しい担当者に確認してもらうことができたことがなによりでした。
by hideyuki2007y (2009-11-28 13:20)
ナツパパさん、hideyuki2007yさん、コメント & nice! ありがとうございます。
ナツパパさん、
今回の一件は、反省しきりです。
たしかに、ナツパパさんの書かれている通り、行動に起こさなければ、悶々とした思いで誤解を引きずったままだったと思いますので、その点では良かったかと。
けど、こういう私みたいな勘違いした人のために、重要な作業が思うように進まないということもあるのだろうと思いました。
hideyuki2007yさん、
すっきりできたという点では良かったです。
けど、ずっと一方的に社会保険庁のミスだと思い込んでいたので、こういう思い込みは恐いと思いました。
自分の行動を省みる機会になったと思います。
Lionbassさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2009-11-28 17:07)
わたしも、ナツパパさんと同意見です。
年金は、退職後に生活を支える大事な資金なので、うやむやには
出来ないと思います。
YAPさんは、最終的には問題が解決してよかったですね。
by mayumi (2009-11-28 19:43)
双方にとって納得のいく確認ができてよかったですね。
めぎが学生の頃も、任意でした。だから、会社に入ってから初めて加入しました。
by めぎ (2009-11-28 20:23)
mayumiさん、めぎさん、コメント & nice! ありがとうございます。
mayumiさん、
このまま放っておいたら、もやもやしたままだっただろうし、これでよかったのだと思います。
すっきりできました。
めぎさん、
私にとっては納得のいく形でしたが、行政側からしたら、困った一般人の一人だったと思います。
ほんとに記憶って、当てにならないし、自分の都合で作られてしまうものだと思いました。
by YAP (2009-11-29 14:32)
ＹＡＰさんの、信念を持たれて真実を突き詰めたい、と言う姿勢から、今回の結果に結びついたのではないか、と思います。アメリカに住んでおりますと、自己主張というのは当たり前で、中には個人の権利を主張する余り訴訟に至る位ですが、日本は、まだまだそこまで真相を突き詰めようとされる方が少ないのではないか、と思うと、その方達に良いお手本を示されたのではないか、と思います。。。うやむやにしないで、真相を突き止める、私は大事な事だと思います。そのＹＡＰさんに拍手です。
このＹＡＰさんのブログで。。未だ払い続けている国民年金。。２５年間が過ぎてもアメリカから払い続けようかなと言う気持ちになりつつあります。。（笑）
by Zunko (2009-11-29 18:17)
Zunkoさん、コメント & nice! ありがとうございます。
いや、そんなたいそうなものではありません。
もとはといえば、払い損は勘弁願いたいという、自分の欲から始まったことです。
都合のいい記憶に作り変えているところなど、我ながら情けないと思いますよ。
きむたこさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2009-11-29 18:47)
あらま、ですん。
とは言えはっきりして何よりですね。
相手さんも反論出来ないいい加減さが悪い訳ですし。
おれは年金は確認もしていません。
貰えるとも思っていないので。
by りゅう (2009-12-01 23:41)
りゅうさん、コメント & nice! ありがとうございます。
なんとも後味の悪い終わり方となってしまいました。
確認はしておいたほうがいいと思いますよ。
確かに私たちが将来もらえるかどうかは怪しいものがありますが、少なくとも、払い込んでいる記録が消えていないかどうかというのは、重要だと思いますので。
アヨアン・イゴカーさん、yukitanさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2009-12-02 07:26)