KYT [仕事]
予想外に多くのコメントをいただいた、ヒヤリハットに続き、職場の安全について。
KYT = 危険予知トレーニング (Kiken Yochi Training)
この用語、製造業では一般的に使われているし、その他の安全活動(交通安全とか)でも使われたりする。
ローマ字の頭文字で、最後の「トレーニング」だけ英語というところが、なんとも間抜けな感じがするが、内容は馬鹿にはできない。
先回のヒヤリハットとの違いは、「ヒヤリハット」は危ない出来事が起こった後のことで、「KYT」はこれから起こるであろう危険な出来事を予測すること。
これから行おうとしている作業について、「もしかすると、**が○○の状態になって、それが事故になる」ということを事前に良く考えて、そういう危険な状態に陥らないような行動を取りましょう、という訓練だ。
身近な例で考えてみる。
今、自分は、夕食を終え、風呂に入ろうとしている。ここにどんな危険が潜んでいるか。
- 風呂の床がぬれていて、足を滑らせ転倒し頭を打つ。
- 湯船のお湯が熱いのに気づかず勢いよく入り、やけどをする。
- 長時間湯船につかっていたために、出るときに立ちくらみで転倒し、頭を打つ。
こんな感じで、できるだけ具体的に、最後の事故発生のところまでを考える。なぜ、事故発生までを考えるのかはよく知らないが、たぶん、より生々しいところまで想像させることで、危険に対する恐怖と、そこから来る安全への真剣な取り組みを求めてのことではないかと思う。
次に、その事故が発生しないように、事前防止策を考える。
上に書いた危険について、どういう防止策があるだろうか。
- 床の濡れ具合を確認してから、最初の一歩を慎重に踏み出す。
- 最初に手の先や温度計で湯温を確認してから湯船に入る。
- 湯船から出るときは、急に立ち上がらない。
こんな感じで、思いついた事前防止策にしたがって行動すれば、事故は防げる(はず)。
もちろん、危険箇所や防止策は多く思いつけば、それだけ事前に手を打って、安全に行動できる(はず)。
こういう訓練を、常日頃の仕事の中や、職場での交通安全のミーティングとかで行なうことで、日常の安全を確保しようとしている。おかげで、普段の生活でも、無意識に安全を考えた行動が取れるようになっていると思う。
まあ、知らない人からすれば、少々幼稚でバカバカしくも見えるかもしれないが、これを読んでくださった方には、一度だまされたと思って、実践してもらえればと思う。
最後に、安全に「絶対」はありません。
次回予告;二度目の海外出張 またイギリス コツウォルズ
なるほど〜。普段から慎重にしてる癖がつくと、慎重になることが苦にならないかもしれませんね。注意力がつくっていうか。
最初から色々は無理ですが、ちょっと注意してみようかな。。。
by tyokyori-sousyano-kodoku (2005-08-18 23:47)
もう一個。最後の事故の状況まで想像すると、いざ事故にあったときに、パニックになりにくい、という利点があります。
最悪の状況を想定しながら、楽天的に生きる・・・。
難しいけど、これが出来たらいいですね。
後、いろんなことを想定することで、想像力も身につきそうですね。
by RustyCat (2005-08-19 19:39)
こんばんわっ☆
KYTってそうゆう意味だったのですねっ^^
いろんな事を 想像するトレーニング。。。
今、身近に思った事は、地震対策ですかねっ
by don2525 (2005-08-19 20:56)
うかつ者さん、RustyCatさん、DONchanさん、いつもコメントをいただきありがとうございます。
うかつ者さん、
先回のヒヤリハットの話で、うかつ者さんのお住まいの近くはけっこうクルマで危ないところということでしたよね。KYTのネタはたくさんありそうなので、すぐに役に立つと思いますよ。
RustyCatさん、
なるほど。最後まで想像させるのは、そういう理由もあるのですね。勉強になりました、ありがとうございます。
DONchanさん、
地震対策は、我が家でもけっこう前からやってます。阪神大震災がきっかけでした。自分の住んでいるところで同じような地震があっても、何とか生き延びようと。
家具の耐震対策、非常食の準備、非常用持ち出し袋、等々、真面目に考え出すとたくさんありすぎるので、思いついたときに少しずつ準備していますよ。
by YAP (2005-08-20 08:34)