サンライズ出雲 ソロ乗車記 [国内ウロウロ]
先日、祖母の法要のために、祖母が暮らしていた島根県松江市に行ってきた。
東京から山陰方面へ行くには、飛行機か、新幹線+在来線特急というのが一般的なようだが、サンライズ出雲という寝台特急も運行している。
今年の正月休みに、鉄道博物館に行ったのだが、そのときに鉄道、特に寝台車の旅がしてみたいと思ったことと、今はすっかり絶滅危惧種となりつつある寝台車がいつまで運行しているかわからないので、これをチャンスに、利用することにした。
寝台車に乗るのは、学生時代の就職活動の工場見学で、福岡から東京へ出るのに利用して以来、約20年ぶり。
このサンライズは、所謂「ブルートレイン」と呼ばれた青い車体ではなく、エンジとアイボリーのツートンカラーが私には目新しい。
東京から西の方へ行く寝台車は、このサンライズしか今は残っていないらしい。
私が利用したのは、B寝台一人用個室ソロ、というタイプの座席?、部屋?
なんと呼べばいいのだろう?個室だから、やっぱり部屋かな?
上下階があり、私の部屋は上階。
昔は、B寝台というと、四人がひとつの向かい合わせの一角で上下二段のベッドだったのだが、完全個室とはずいぶんと快適になったものだ。
この車両は、ミサワホームと共同開発されたそうで、各部の木の質感が温かさを感じさせてくれる。
上部には、荷物置きが。
飛行機の機内持ち込み可能サイズのスーツケースがぴったり収まる大きさ。
通路から見ると、このように両側に部屋が配置されている。
部屋番号が奇数は下階、偶数は上階になる。
私が乗車した上階の部屋は、このように扉を開けると急なステップがあり、これをよじ登るようにベッド部に上がる。
荷物が多いと、けっこう大変だ。
扉には暗証番号をセットして鍵をかけることができるので、トイレに行くとき等のセキュリティも安心。
室内には、アラーム付の時計と照明スイッチ。
FMラジオもついていたが、壊れていた。
壁には100V電源。
あれこれ広げて、すっかり自分の部屋のように。
B寝台というと、飛行機でいえばエコノミークラスに相当するのだろうが、フルフラットのベッドに横になれる上に個室。
室内(座席)の快適度合いでいえば、ファーストクラス並みだ。
揺れも少なく、よく眠ることができた。
明けて翌朝、岡山駅にて。
この列車は、岡山駅で山陰方面へ行くサンライズ出雲と、高松方面へ行くサンライズ瀬戸にわかれる。
朝早いにもかかわらず、列車の切り離し作業には、多くのギャラリーが。
私も、ホームに降りていく多くの乗客に気づき、これを見るチャンスを得た。
再び動き始めたところで、朝食を。 もう少しきれいに並べて撮影すれば良かった...
このような、誰でも利用できるラウンジ車両も併設されている。
ちょうど私の部屋からすぐのところだった。
松江まではまだ時間があるので、少し車内散策を。
ソロの下段は高さ方向がきつそう。 こういう二人用の個室も。
こちらは、寝台券なしで乗車できるノビノビ座席。
お休み中の人の邪魔になってはいけないので、扉の外から窓越しに。
上下段にわかれていて、一人ひとりのスペースはカーテンで仕切ることができるようだ。
車内を歩いてみて気づいたのは、平日(木曜の夜から金曜の朝)のせいか、扉が開いたままの空き部屋がたくさんあること。(そのおかげで上の写真が撮れたのだが)
この車両も、いずれは廃止されるのかもしれない。
自分の部屋に戻って、車窓の景色を楽しむことにしたのだが、あいにくの空模様。
こんな天気だが、うっすらと大山を望むことができた。
米子駅のそばでは、どこかの会社の社員の皆さんが朝の体操中。
乗車から約11時間後、松江に到着。
快適な列車の旅だった。
飛行機だと1時間程度のフライトだが、たまには時間をかけたこういう旅も悪くない。
寝台車っていうのは、細い人のために作られたものだなあと常々感じています。
by HIROMI (2010-06-20 17:58)
わあ~、すてきですね!
寝台特急(≧▽≦)!!
むかし、『日本海』にはのったことがあるのですが、
こんなにすてきじゃなかったかと。
私も寝台特急の旅がしたくなりました。
by butaneko (2010-06-20 18:01)
B寝台って今はこんなにお洒落で綺麗で快適なんですね~!
びっくりしました。
のびのびっていうのも、悪く無さそうですね。
こちらからJR Passを買って日本で旅をしようとすると、寝台がカバーされてないんですが、こののびのびは乗れると聞いてます。
でも、寝具などを持参しなきゃならないんですよね。うーむ。
B寝台で旅をしてみたいな~
by めぎ (2010-06-20 19:23)
これ、私も乗ったことあります。
確かに快適ですよね。
特に、電車なので、発車停車時に連結部の衝撃がないのがいいですね。
しかし、改めて見ると、インドの寝台車とはえらい違いだ。
あれ、ファーストクラスだったんだけど。(-_-;)
by トリバン (2010-06-21 00:40)
HIROMIさん、butanekoさん、めぎさん、トリバンさん、コメント & nice! ありがとうございます。
HIROMIさん、
調べてみると、ベッドの幅は700mmとなので、狭いといえば狭いですね。
人によっては、窮屈に感じるかもしれません。
butanekoさん、
昔の寝台って、もっと無機質でしたよね。
それから比べると、隔世の感があります。
めぎさん、
ノビノビ座席は、ブランケットみたいなのは用意されているみたいですよ。
冬はちょっとつらいかもしれませんが、今くらいの季節だといいのではないでしょうか。
トリバンさん、
連結部の衝撃というのは、気づきませんでした。
けど、たしかに揺れも少なく、快適でした。
インドとの比較は、トリバンさんの記事を見たときに、タイムリーだと思いました。
やっぱり日本という国は、すごいですね。
ほりけんさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-06-21 07:54)
(遅くなりましたが)おととし乗りました。
2人用個室でしたが、上段に登るのは確かにちょっと大変でした。
そういえば私にとってのB寝台(長崎~東京)は、2段(コンパートメントに4人)ではなく、3段(計6人)でした。
最上段で昼間も寝てるのが好きでした。
by Lionbass (2010-06-21 09:20)
B寝台で個室でキレイだなんて!
急で狭い階段も、コンパクトすぎる(笑)しつらえも、
ウキウキしちゃう寝台列車。
コレ、乗ってみたいです。
by きむたこ (2010-06-21 14:05)
今の寝台車って、全部こんなに快適っぽいんでしょうかね??
私も、階段でつっかえ、ベッドに横になると、寝返りが出来ない・・・って
いうことになりそう・・・な、気がします(^^;
by junko (2010-06-21 18:59)
小綺麗な車内、セキュリティも万全で女性でもこれは安心ですね!
私は日本海というボロっちい寝台にしか乗った事ありませんが、
学生の時なので気にせずに楽しんだ記憶があります。
by フェイリン (2010-06-21 20:16)
こうして思えば、エコノミークラスって本当に狭いですね。
私の世代まで、修学旅行は片道だけ寝台で札幌から京都まで行っておりましたが卒業後からは往復飛行機になりました。
ゆったりと列車の旅も素敵ですね。YAPさま、iPodのスピーカーを持ち歩いていらっしゃるのですか?(私はもっと小さい物ですが持って行きます)
by 好(ハオ)くん (2010-06-22 00:15)
Lionbassさん、きむたこさん、junkoさん、フェイリンさん、好(ハオ)くんさん、コメント & nice! ありがとうございます。
Lionbassさん、
室内を見ることはできませんでしたが、二人用B寝台には、ふつうのツインルームみたいな部屋もあるようです。
3段ベッドの寝台もあったようですね。
鉄道博物館で展示されていた車両がそうでした。
きむたこさん、
個室寝台というだけで、けっこうテンションが上がりました。
ひとりでも気分が盛り上がります。
junkoさん、
詳しくないのでよく知らないですが、以前のタイプの寝台もあるのではないでしょうか?
サンライズは、こういう個室中心の座席になっているのが特徴のようです。
フェイリンさん、
同行者、それも何人もいたら、逆に昔のコンパートメントみたいな座席のほうが盛り上がることができますね。
ひとりだと、周りを気にせずにすむ個室は快適で安心です。
好(ハオ)くんさん、
飛行機のエコノミークラスって、もう少しどうにかならないですかね。
せめて新幹線の普通席くらいの前後ピッチが欲しいです。
あれくらいあると、脚も楽に組めるしリクライニングを倒しても迷惑になりませんし。
iPodのスピーカは、国内旅行で持って行ったのは初めてです。
海外出張時に、現地ホテルで寂しさを紛らわすための使用がほとんどです。
Sazabyさん、しかさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-06-22 08:02)
すごい!こんなに立派なんですね!
B寝台で十分!
ぜひ乗ってみたくなっちゃいました。
荷物を運ぶのは大変でも、階段付きっていうのはありがたい。
ベトナムで乗った寝台列車の2階は片足をかけるだけのところがあるだけで、下の段だったのでほっとしましたが・・・
これならがんばれそうです。
by haru (2010-06-22 15:23)
haruさん、コメント & nice! ありがとうございます。
けっこう豪華でしょ。
けど、荷物が多いときは下の階の部屋のほうが無難だと思います。
あおたけさん、どんぐりんこさん、toraneko-toraさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-06-23 07:35)
寝台列車を利用したことが無いので、興味深く拝見しました。
想像していた以上に立派なんですね。
by ベアトラック (2010-06-24 06:48)
ベアトラックさん、コメント & nice! ありがとうございます。
けっこう立派で快適でしたよ。
水平に横になれるというのと揺れが少ないので、けっこう眠ることができました。
ぼんぼちぼちぼちさん、yohsukeさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-06-24 07:56)
本当の意味での寝台は、その昔出張で秋田に行くときに“あけぼの”を使いました。
仰るようにその当時の寝台は4人部屋というか、2段のベッドが向かい合っており、しかも進行方向に対して横に寝るため体を縦方向に揺さぶられるので全然寝られなかった記憶があります。
それからというもの、秋田に行くには夜行バスか飛行機に切り替えました。
でも、トワイライトエクスプレスの最後尾展望車は利用してみたいと思っています。
by 炎遊人 (2010-06-26 12:48)
炎遊人さん、コメント & nice! ありがとうございます。
昔の進行方向に対して横に寝る体勢って、よくないですよね。
それと比べると、このサンライズの進行方向に縦に寝る姿勢は自然でいいですよ。
ナツパパさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-06-26 14:05)
寝台車ってもう何年も乗ってませんが、快適になってるんですね。
たまにはいいかもしれません。なんだかこういうのわくわくします。
by Jalana (2010-06-28 00:07)
Jalanaさん、コメント & nice! ありがとうございます。
以前とは比べものにならない進化を遂げていました。
ワクワク感も、けっこうありました。
ヒロさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-06-28 07:49)
この寝台列車、確か西村京太郎の小説のテレビシリーズで観て注目していました。もちろん車内で殺人事件が起きるんですが(笑)。目的地が松江ってところがいいです。
by hideyuki2007y (2010-07-05 23:02)
hideyuki2007yさん、コメント & nice! ありがとうございます。
hideyuki2007yさんも松江には何度か行かれてますもんね。
たまにはこの列車でというのはいかがでしょうか?
アヨアン・イゴカーさん、いっぷくさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-07-06 07:49)
サンライズは、土地柄の関係で、なんども利用したことがあります。
ただ言われるように、最近は、飛行機で行ったほうが安いこともあり
あまり乗らなくなりました。
したがって空席も増えるのでしょう。
また飛行機以外にも、ライバルは、夜行バス!
しんどさはありますが、なにしろ安い。
倉敷から松江まで、ノビノビシートで、寝転がっていく時には、特急やくもの始発より松江には早い時間に着くので、重宝します。
by おろ・おろし (2010-07-06 21:06)
おろ・おろしさん、コメント & nice! ありがとうございます。
速さの飛行機か、料金の夜行バスか、強力なライバルとの争いですね。
そう考えると、サンライズのポジションは将来的には微妙なのかもしれません。
by YAP (2010-07-07 07:50)