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CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-FH100 レビューその2 [モノ]

みんぽすさんからお借りした、CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-FH100 レビュー記事の続きです。

今回は、3週間使ってみての気づいた点をいろいろ書いてみたい。

 

まずは、ふつうのスナップ写真での感想を。

100612_078_柴又帝釈天.JPG

先日、田舎から両親が出てきて、柴又帝釈天へ行ったときの写真。
(そのときの話はまた後日)

借りてすぐ使い始めたときに写真を確認して明るすぎたので、それ以降はすべて2段階マイナス補正(-0.7)で撮影した。 
画全体は地味目で、私が使用している リコーGX100 の色とよく似ている。

 

100612_053_柴又帝釈天.JPG

100612_037_柴又帝釈天.JPG

これでもまだ明るめで、もう少しマイナス補正してもいいかもしれない。

 

本製品の一番の目玉機能である高速連射やハイスピードムービーについては、いろいろと被写体になりそうなものを探しては見たものの見つけることができなかったため、感想を述べられるほどにはよくわからなかった。
代わりに、そのハイスピードテクノロジーを応用した機能をいろいろと試してみた。

100612_054_柴又帝釈天.JPG 

上の写真のように、明暗差がある場面で明るいところに露出を合わせると、どうしても暗いところがつぶれてしまう。
これを、「ベストショットモード」と呼ばれるあらかじめ用意されている撮影モードの中の "HSライティング" を選んで撮影すると、

100612_055_柴又帝釈天.JPG

カメラが露出の異なる複数枚の写真を連射し、それを合成することで人の目から見た景色に近い写真を作ってくれる。
上の写真もちょっと明るめの感じはするが、自分の眼で見る景色に近い。
これを暗い部分に露出を合わせて撮影すると、明るい部分はまぶしく白飛びしてしまう。
ただ、明るく補正された暗部は不自然さもちょっと感じる。

 

100612_113_フォーシーズンズホテル椿山荘.JPG 100612_114_フォーシーズンズホテル椿山荘.JPG

左のホテルの一室から外に向かって撮影した写真は、室内で暗い部分が残っていながら窓の外は白くかすんでいる。
これが右のように、窓の外の具合はほとんど同じ暗いながら、明るい室内がきれいに再現された。

 

CIMG1607.JPG CIMG1609_HS.JPG

このハイスピードテクノロジーは、夜景撮影にも威力を発揮する。
「ベストショットモード」の "ハイスピード夜景" を選択。
高速連写により撮影された複数の画像を、被写体の位置あわせをしながらカメラ内で高速合成することにより、手ブレを補正しながら、高ISO時のノイズをも低減。
左の通常撮影に対して、右が "ハイスピード夜景" での撮影。
う~ん、あまりよく差がわからない。

 

CIMG1613.JPG

CIMG1612_HS.JPG

上が通常、下が "ハイスピード夜景"。
色合いが異なるのは、設定でなんとかなるだろう。
連写をする "ハイスピード夜景" では、写真奥へと走っていくクルマがこんな風に写る。

 

CIMG1621.JPG

CIMG1622_HS.JPG

同じく、上が通常、下が "ハイスピード夜景"。
夜景に関しては、しっかりカメラを固定できればあまり高速連写の威力は出てこない。
ただ、手振れに困っている人には有効な機能だろう。

 

その他、使ってていくつか気になったことが。

CIMG1419.JPG R0017638.JPG

まず、マクロで寄れる距離が遠すぎる。
左がカシオのEX-FH100、右がリコーのGX100。
EX-FH100は最短7cm、GX100は1cmで、これだけの差が出る。
GX100は、花びらの手前側がぼけてくるくらいまで寄ることができるのに。

それと、特徴のひとつに「マニュアル撮影が可能」とあるが、これがいまひとつ中途半端なこと。
特に絞りが F3.2 と F7.5 の二段階しかないというのは、マニュアル機能の有無にこだわって製品を選ぶユーザーからすると、がっかりさせられてしまうだろう。

あと、最も気になったのは、背面の液晶の画像が不鮮明なこと。
昨年お借りした、CASIO EXILIM Hi-ZOOM EX-H10 でもそうだったのだが、撮影した画像がうまく撮れてるのか失敗しているのか、それさえも判断できないほど。
今どきのカメラらしく、大型の液晶なのに、そのメリットがまったく活かされていない。  

 

では、恒例の私個人的偏見による自己採点を。

性能;7点
画質は自然で不満を持つ人はいないだろう。
色合いがもう少し派手だと受けるのではないかと思う。
液晶の不鮮明さは、手振れしていてもわかりにくく(というか不鮮明なためにうまく撮れていても手振れしているかのように見える)、写真の質に影響するだろう。
ハイスピードテクノロジーは、失敗写真を減らしたり、より見た目に近い写真となったりと、全体の底上げにつながると思う。

機能;9点
本製品の最大の特徴は、高速連写機能とそれを応用した機能だろう。
実際には高速連写や動画はその性能・機能を実感できるほど試すことができなかったが、いろいろとおもしろい使い方につなげられそうだ。
広角側24mm、光学ズーム10倍という数字は、今では目新しさはないが、それでもこのおかげで使用できるシーンも広がるだとう。
撮影モードは、昨年お借りした EX-H10 では多すぎて使いづらいほどだったが、ほどほどに絞られて使いやすくなったと感じた。
その他、思いつく機能はほとんど含まれている。
マニュアルモードは個人的にうれしい機能だが、もう少し使える幅があるとうれしい。

操作性;7点
これは可もなく不可もなく。
正直なところ、使いやすいと感じたことは一度もなかった。
だが、最初に取扱説明書を軽く読んだ後、特別操作に困ることもなかったので、使いにくいわけではない。

デザイン;5点
これも可もなく不可もなく。
まあ、地味といえば地味なので、店頭では他社の製品たちに埋もれてしまうかもしれない。

コストパフォーマンス;8点
大手家電量販店で、ポイント還元分を考慮して現在28,000円前後。
普及価格帯モデルだとは思うが、機能を考えるとかなりお得感がある。
どう価格帯の他社製品に対しても、かなり優位性があるのではないだろうか。

総合;36点
まあまあの得点となった。
一番気になった液晶の粗さを除けば、けっこういい製品だと思う。
広角から望遠まで、撮れる画角の幅も広いし、旅行とかにはもってこいのカメラだろう。

 


このレビューで使用されている商品はWillVii株式会社が運営する レビューサイト「みんぽす」 が無償で貸与しています。本レビュー掲載は無報酬です。また、WillViiは掲載内容に一切関与していません。(本情報開示と事実誤認時の修正を除く)レビュー商品無償貸し出しサービス 「モノフェローズ」に関する詳細はこちら
(WillVii株式会社みんぽす運営事務局)

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コメント 17

Jalana

HSライティングは効果ありそうですね。
実際の見え方とは違うんだと思うんですが、人間の目だと明るいところも
暗いところもどちらも見えた印象が残ってしまうので、記憶に残る印象と
してはそちらのほうが近いのかもしれません。

by Jalana (2010-06-28 00:03) 

めぎ

たしかに、私の古いカシオのEXILIMも、マクロががっかりなんです。もっと古い、2000年頃買ったFUJIのデジカメの方がマクロはよかったので、EXILIMを買ってからすごくがっかりしたものでした。
by めぎ (2010-06-28 06:41) 

YAP

Jalanaさん、めぎさん、コメント & nice! ありがとうございます。

Jalanaさん、
こうして見ると、人間の目ってすごい能力を持っているんだなあって思います。

めぎさん、
カシオはマクロが弱いみたいですね。
ちょっと近いと、もうピントが合わせられなくなっちゃってました。

ほりけんさん、HIROMIさん、いとおさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-06-28 07:46) 

junko

やっぱり、みなさん・・・ 前は良かったのに、期待はずれ・・・みたいな
経験もされてるんですね。
これだけ技術が発展してるんだし、もっと簡単に設定できて、
簡単にキレイに撮れたらなぁ・・・なんて、素人の私は思うのでした。
上手な人は、設定しながら撮影するのが楽しいんでしょうね(^^)
by junko (2010-06-28 09:19) 

Lionbass

「連写して合成」は画期的なことのように感じるのですが、そうでもないのでしょうか?
明暗差が補正されるのは便利ですね。
by Lionbass (2010-06-28 11:00) 

ナツパパ

なかなかきれいな画像、と思いながら拝見していましたが、
やはり得意不得意があるんですね。
ちなみに、わたしは先日、リコーGXRを買ってしまいました。
秋葉原の「ヨドバシ」でキャンペーンをしてましてね、大ディスカウントに
あれこれ特典付きで、つい...。

by ナツパパ (2010-06-28 18:44) 

YAP

junkoさん、Lionbassさん、ナツパパさん、コメント & nice! ありがとうございます。

junkoさん、
工業製品というものは、新しいモノを作る毎に性能向上を目指すのはもちろんなのですが、一方では、いいモノをより安くというような、コストダウンの要求もあります。
そんな中で、これまであった機能がカットされたり、部分的に性能を落とされたりして、そういうところにメリットを感じていた人にとっては、「前のほうが良かった」ということになってしまいます。

Lionbassさん、
連写して合成はいいアイディアだと思います。
あとはそれをうまく処理できるか、そこだと思いますが、もう少し自然な感じになってほしいと思いました。
今後の向上に期待です。

ナツパパさん、
GXRですか!
リコーユーザーとしては、気になる商品です。
ぜひともレビューをお願いします。
by YAP (2010-06-29 07:53) 

フェイリン

私のαにもあるのですが、勝手に補正してくれるモードはあまり使いたくないんですよね。
第三者からしたら綺麗に見えるんですが、現物を見た本人にはどうしても不自然で…
by フェイリン (2010-06-29 18:53) 

YAP

フェイリンさん、コメント & nice! ありがとうございます。
複数の写真を合成してダイナミックレンジを大きくとる技術は、おもしろいし効果的ではあるかもしれませんが、まだこれから成熟していく技術かもしれませんね。

kakasisannpoさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-06-30 08:18) 

YAP

toraneko-toraさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-07-01 07:45) 

ベアトラック

なるほど・・・
それにしても、ますますコストパフォーマンスが利き、どんどん高機能化していますね。私に使いこなせるでしょうか?・・・苦笑
by ベアトラック (2010-07-01 11:43) 

YAP

ベアトラックさん、コメント & nice! ありがとうございます。
多機能化しても、けっきょくは人それぞれの使い方に合う機能しか使わなくなっちゃいますよね。
もちろん、最初から機能がたくさんついていれば、より多くの人が購入対象者になるわけなのですが。

きむたこさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-07-01 22:14) 

YAP

マンチ軍団さん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2010-07-02 07:42) 

いっぷく

デジカメ選びはいつも悩ましい問題です。
性能が良すぎてもそれを使いこなして活かせる技量がなかったり、
機能面で不満を感じたり、売り場で手に取るだけでは決めづらいです。
あれこれ迷うので、このような記事はありがたいです。
by いっぷく (2010-07-03 20:55) 

YAP

いっぷくさん、コメント & nice! ありがとうございます。
こんな記事でも少しはお役に立てるのなら、本望です。
各社多くの種類がありますから、何も考えずに売り場に行くと迷っちゃいますよね。
それぞれにアピールポイントはあるはずですので、それをいかに読み取ることができるか、お店側はいかに伝えることができるかというところがポイントになると思います。
by YAP (2010-07-04 09:53) 

スピード写真

いつも参考にしております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
by スピード写真 (2010-07-26 21:50) 

YAP

スピード写真さん、コメントありがとうございます。
多少なりともお役に立てていればうれしいです。


by YAP (2010-07-27 07:55) 

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