SSブログ

サントリー武蔵野ビール工場見学 [工場見学へ行こう!]

唐突に始まった新シリーズ(として定着するか?)、「工場見学へ行こう!」。

R0020837.JPG

記念すべき第1回目は、サントリー武蔵野ビール工場へ。
JR南武線、府中本町より徒歩15分弱くらい。

 

荒井由実の「中央フリーウェイ」の歌詞に登場する、「右に見える競馬場、左はビール工場」の通り、中央高速道をはさんで府中競馬場の反対側に位置する工場。

R0020835.JPG

事前にホームページで予約をして、さあ行きましょう!

 

R0020838.JPG

工場見学者用のエントランスから入ると、正面にはサントリーの看板商品、"The PREMIUM MALT'S" (以下、プレミアムモルツ)を強烈に印象付けるようなパネルが。

 

R0020839.JPG

2005年~2007年の3年連続モンドセレクション最高金賞受賞を記念するパネル展示も。

 

では、開始時間になったので工場へ入って行こう。
説明は基本的にプレミアムモルツの製造工程についてされる。

 

R0020843.JPG R0020844.JPG

R0020846.JPG

最初の工程は、原料選びから。
プレミアムモルツの原料は、水、麦、ホップの3種類のみ。
ここ武蔵野工場では、丹沢水系からの天然地下水をくみ上げて、その水のみを原料として使用しているとのこと。

R0020845.JPG

麦は、こうして実際に使用しているものを少しずつ配っていただいた。
これをそのまま食べると、ひと噛みするごとに口の中で麦が糖化され、甘みが増してくるのがわかる。

ホップは、ヨーロッパから輸入しているアロマホップを使用しているとのことだが、日本ではアロマホップは栽培できないとのことだ。
乾燥させたアロマホップとビターホップの違いを香りでクンクンと比べさせてもらうと、たしかにアロマホップ爽やかに香ってくる。

 

R0020848.JPG

次の工程は仕込。
麦芽に天然水を加え、さらにホップを加えて「麦汁」を作る
ここは機密もあるようで、写真撮影が許されたのはこれくらいの距離から。
仕込釜の中をのぞくと、黄金色の麦汁を見ることができた。

 

R0020850.JPG

次は発酵。
写真右奥にあるのが発酵釜。
ここで麦汁に酵母を加えると、麦汁の中の糖がアルコールと炭酸ガスに分解され、「若ビール」ができる。
この段階ではまだ味にコクや深みがないとのことだが、飲んでみたいなあ、「若ビール」。

 

R0020851.JPG R0020852.JPG

続いての工程は貯酒。
0'Cに管理されたタンクの中で若ビールをゆっくり熟成して、徐々に深みのあるビールへと育っていくそう。
ここでは実際の貯酒タンクを見ることはできず、それを模した(映し出した)ドアと、そこから続く実際の貯酒タンクを使ったという通路を歩いて行く。

 

R0020853.JPG

次の工程はろ過。
ここで、役目を終えた酵母や澱を取り除く。
ここで見ることができるろ過装置は展示用のもの。

 

R0020854.JPG R0020855.JPG

最後に、缶詰をして製品としての姿となる。

 

後半は実際のラインではなく、展示物での説明が多かったのがちょっと残念ではあったが、印象的だったのは、現場で人の姿を見なかったこと。
飲料のラインということで、できるだけ衛生状態を保つために機械での自動化を実現しているということか。

 

R0020857.JPG

最後に、サントリーの環境に対する取り組みの説明が。
天然水を生む森林を守るための整備活動や、再資源化を促進する廃棄物管理等、積極的に取り組んでいることを熱心に説明された。
上の写真は、社内で管理しているゴミ分別用の36種類のゴミ箱。
さすがは食品・飲料メーカと言うべきか、自動車関係製造業とは視点が違う、環境に対してよりシビアで真剣な取り組みに感心させられた。

ちなみに、日経BPの "環境ブランド調査2011" では、サントリーが堂々の1位!
自然保護や生物多様性の保全に努めているところが高く評価されたとのこと。
そんなの聞くと、ちょっと応援したくなってきますな。

 

R0020858.JPG

勉強になった工場見学の後は、お楽しみの試飲コーナー。

 

R0020859.JPG

工場でできたてのおいしいプレミアムモルツをいただくことができた。

 

R0020863.JPG

おかわり含めて3杯までということだが、下戸の私は2杯目はアルコール、カロリー、糖質すべてが "0" のオールフリーを。
やっぱりビールと比べると、泡が消えてしまうのが早いね。

 

R0020862.JPG

タダでビールがいただけるという不純な理由で申し込んだこのサントリービール工場の見学だったが、自分の仕事とはまったく違った分野の製造現場を見ることができ、非常に印象に残るいい機会となった。

 

R0020840.JPG

全行程を終えたら、お次はサントリーさんが回収(?)する番かな?
ファクトリーショップでは、おなじみのビール類はじめ、ウイスキーの熟成樽のチップで燻製したベーコンや鮭トバ、他にもグラスやTシャツ等、魅力的なものが並んでいた。
私たちもベーコンと鮭トバを購入。

 

R0020867.JPG 

帰りはこんなかわいらしいシャトルバスで分倍河原駅まで。

 

このサントリーの工場見学は、工場休業日を除き毎日開催されている。
無料で見学できるのがうれしい。
かなり太っ腹だと感じるが、この見学でプレミアムモルツに対しての思い入れが強くなる人もたくさんいることだと思うので、実に上手いマーケティングの手法だと感じた。

思いの外、楽しむことができたので、今後も機会を見つけて工場見学をしてみようと思った。
ということで、シリーズ化につながればいいのだが...
乞うご期待!

 

<工場見学情報>
見学実施日;毎日(年末年始、工場休業日を除く)
場所;東京都府中市矢崎町3-1(最寄駅;JR府中本町駅から徒歩12分、京王線・JR南武線「分倍河原駅」南側駅前ロータリーからシャトルバスで5分)
見学料金;無料 
写真撮影;仕込釜付近を除き静止画は自由、動画はNG。
予約方法;インターネット(見学希望日の3ヶ月前から)、または電話。
https://ssl1.suntory.co.jp/apl/rvs/factory/search?SYSTEM_ID=FMB&COURSE_CD=00013
042-360-9591(受付時間:休業日をのぞく9:30~17:30)

通常の工場見学の他に、金・土・日曜日、祝日に開催の特別コース「ザ・プレミアム・モルツ講座」もあり。
また、各地の他のビール工場、ウイスキー蒸留所、ワイナリー、天然水工場でも見学を実施している。


nice!(17)  コメント(12)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 17

コメント 12

めぎ

村上春樹の工場見学エッセイを思い出しました。
ビールを水と麦とホップだけで作るのはドイツでは法律で決まっていることですが、日本ではそうするとプレミアムなんていう名前をつけられるほど珍しいことなのですね。
by めぎ (2011-10-02 23:43) 

YAP

めぎさん、コメント & nice! ありがとうございます。
日本のビールは、米とかコーンを混ぜたりするものもありますから。
それと、ほとんどがピルスナータイプだし、最近は糖質オフとかカロリーオフとか、そういうのが流行ってますから、ドイツの人からすると、物足りないでしょうね。

da-kuraさん、novenoさん、Lionbassさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2011-10-03 07:32) 

hideyuki2007y

あ、ここは私も10年位前に行ったことがあります。職場のリクリエーションを企画して行き着いたのがここでした(笑)。首都圏のビール工場がどんどん地方に行ってしまったので、いまやこのサントリーの工場が唯一?少々設備が新しくなっているようですね。最後の試飲のコーナーはそれほど変わっていないような。私のときは、ここで試飲して、府中本町あたりで呑み直す派と、競馬に行ってしまう派に別れた小旅行でした。
by hideyuki2007y (2011-10-03 22:44) 

YAP

hideyuki2007yさん、コメント & nice! ありがとうございます。
職場のリクリエーションでビール工場見学とは、「大人」ですね。
競馬が開催されているときでしたら、そのまま流れていくというのはなんとなく自然の流れかもしれないですね。

きむたこさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2011-10-04 07:32) 

リュカ

工場見学、いいですね!
小学生くらいまでは、強制的に工場見学に連れて行かれましたが
大人になるとなかなか行かないですものね。
ビール工場は私も行きたい(^^)
そして、最後のお楽しみはやっぱりビール試飲!!!いいなーーー
by リュカ (2011-10-04 07:39) 

koyuki

最近工場見学がテレビでも取り上げられて、注目されてますよね。
北海道の場合、交通の便があまり良くないところに工場があるので、
誰かが犠牲(運転手)になる必要があるんですよね。
シリーズ化、楽しみにしてます!
by koyuki (2011-10-04 17:04) 

ナツパパ

そうそう、中央高速を走ってこの辺りに来ると、あの曲をつい口ずさんでしまいます。
中はこうなっているのですね。
ほぼ下戸のわたしには、昼酒は大変そう。
一杯やっとになりそうですよ。
by ナツパパ (2011-10-04 18:48) 

ユミ

いいですね~工場見学シリーズ!
しかもプレミアムモルツー!!
プレミアムモルツ大好きなので行ってみたいです^^
しかし今はアルコール忍耐の時期・・・(T_T)
以前に白州の醸造所に行きましたが(工場見学はしてませんが)、そこも楽しかったですよ☆

by ユミ (2011-10-04 18:56) 

HIROMI

お酒の工場見学って、みなさん好きですよねー。
わたしはお酒がだめなので楽しめなくて、いつも残念に思っていました。
by HIROMI (2011-10-05 01:16) 

YAP

リュカさん、koyukiさん、ナツパパさん、ユミさん、HIROMIさん、コメント & nice! ありがとうございます。

リュカさん、
大人になってからの工場見学は、楽しさが違います。
ビール工場は、お酒が好きな方には絶対にお勧めです。

koyukiさん、
ドライバーさんには我慢してもらうしかないですね。
アルコールを製造販売しているだけに、その点はサントリーさんも非常に気を遣っていました。

ナツパパさん、
私もそれが心配で、駅の近くで昼食を取ってから、13:30のコースに参加しました。
それでちょうどよかったです。

ユミさん、
妊婦さんはしばらく我慢ですね。
ウイスキーの醸造所にも興味があります。

HIROMIさん、
ドライバーの方、お酒が飲めない方向けにソフトドリンクも用意してありました。
この日は、自転車で来たという老夫婦の方がノンアルコールビール系飲料を楽しんでおられました。
雰囲気だけでも楽しめると思いますよ。

quattroさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2011-10-05 08:01) 

あおい

企画の応援します!
A級、B級問わず、博物館も込み込みでお願いします♪
昨年あたりから工場見学が流行っていますよね。
川崎の工場群には、社員以外は乗ることのなかった電車に、見学グループが乗り込むようになったと友人が言っていました。

by あおい (2011-10-21 17:58) 

YAP

あおいさん、コメント & nice! ありがとうございます。
応援してください!
工場見学のムックを買ったのですが、けっこう楽しそうなところがいろいろあります。

ながつきさん、ino-koさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2011-10-21 21:52) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

JAL 日本航空 特便割引

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。