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初めての転職 - その5 - 会社への意思表明 [転職]

先回は、見事に転職希望先から採用の電話連絡をもらったところまでを書いた。今回はその先、転職するときは必ず通らなければならない壁、勤務先への意思表示である。私もそうだが、転職を経験されてきた人の中では、面接よりもこっちの方が緊張したり精神的に参ってしまうという人も多いのではないだろうか。

採用の連絡をもらったのは、数日で年末年始の連休に入ろうかという日だった。こういう話は隠しておくようなものではないし、言いにくい話(もちろん言わなければならない内容の話で)であるほど躊躇せずに周囲に知らせなければならないというのはサラリーマンの鉄則なので、話がまとまった翌日に伝えるのが一般的だと思う。しかし、周りを見ると、みんな年末を控えてワクワクそわそわしているのがわかるし、上司にも気持ち良く正月を迎えて欲しいと思い、年が明けてから伝えることにした。

逆に私のほうが、「どういう言い方で伝えようか」と悶々としながら、年を越してしまった。やっぱり年末のうちに伝えておくべきだったかと、かなり後悔したことをおぼえている。

そんなときでも時間は流れるもので、新年最初の稼働日を迎えた。

普段よりも少し早く出社し、まずは会議室の予約をした。よくテレビドラマとかでは、いきなり上司の机の前に立ち、退職願を提出するシーンがあるが、実際にあのような行動をとる人がいるのだろうかと疑問に思う。私は自動車業界しか知らないが、おそらく他の製造業や技術系の職場でも、こっそり人目に付かないところで言うのが一般的だと思う。上司としても言いたいことがあるだろうし、どういうタイミングで同僚に公開するか、考えることもあるだろうから。

ほとんどの人が出社し、少しのんびりしたペースで仕事が始まろうとした頃、まずは直属の課長に声をかけた。

私「少し時間をいただきたいのですが、会議室でお話させてもらえないですか?」

課長「うん、わかった。深刻な話か?」

私「どうでしょう?まじめな話ですが、深刻というほど深刻な話でもありません。」

そして会議室へ。

私「単刀直入に言います。会社を辞めます。」

課長「(少し考えたように時間をとって) そうか、わかった。理由を聞かせてくれ。」

ということで、理由を伝えた。当たり前のことではあるが、その時の会社を辞める理由よりも、次の会社へ行きたい理由を並べた。人によっては、後向きな転職もあると思うが、そこに働き続ける人はいるわけだし、お世話になった人たちもいるわけなので、この後の引継ぎをスムースに進めるためにも、その方が良い。

課長「わかったけど、みんなにはまだ伏せといてくれ。それと、時期についてはまた相談させてくれ。」

次に、グループリーダーの係長に声をかけた。ほとんどは、課長に話したときの繰り返しだった。うれしかったのは、いずれも私の退職を残念がってもらえたことと、意味のない引き留めをしなかったこと。この会社、けっこう出入りが激しく(中途率は30%くらい)、来るものは拒まず去るものは追わずという雰囲気があったので、人は動くものということを理解していたのだと思う。

退職時期については、少々もめた。当たり前だが、次の会社はできるだけ早く来て欲しいというし、今の会社はできるだけ先へ伸ばしたいと考える。次の会社は遅くても4月から来てくれ、今の会社は仕事の区切りを考えて5月末までいてくれ、と、お互いの希望に約2ヶ月の開きがあった。

その時の仕事の状態を客観的に考えると、4月末でその時担当していたエンジンの開発がほとんど区切りが付き、その後は5月末に試作が始まる工場との調整的な仕事が中心になるので、自分がそこにいる必然性はないと考えた。そういうことで、どちらの会社にも4月末で退職、5月から次の会社へ入社というのがベストだろうという自分の考えを伝え、了承してもらった。

私の退職の話は、グループのメンバーには3月初め、部の他の人たちには4月初めに公表された。もちろん知った最初は驚かれるが、他へ転職していく人は過去に何例もあったわけで、あまりややこしい話はなかった。もちろん、気持ちよく送り出してくれようとしている人たちのありがたさに報いるためにも、有休消化は最小限に抑え、引継ぎには細心の注意を払った。やはり、引継ぎをきちんとできるかどうかが円満退社のポイントだと思う。これは後の転職にも大いに役立った。

こういう感じで、最初の転職活動は無事に終わった。このときは、まさかこの後、さらに二回も同じようなことをするとは思わなかった。

転職に関しては、次回の記事より二度目の転職活動を紹介していきます。

 

次回予定;ガソリンはきちんと選ぼう! ということで、仕事の話です。


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