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初めての海外出張 イギリス - ゴルフ場で日本食 - [イギリス出張]

出張中最後の休日を前にして、現地拠点の駐在員で一番上の人(部長級なのでここでは部長さんと書く)が、
「お前ら、そろそろ日本食食いたいだろ?明日連れて行ってやるよ。」
と、誘ってくれた。私と一緒に行っていた同僚と、もう一人、別のプロジェクトで出張に来ていた人と3人が連れて行ってもらうことになった。

行き先はその部長さんが会員になっているゴルフ場のクラブハウス。ゴルフをしない私にとっては、こんなことでもない限り、一生行くことのない場所だ。
日本食といっても、メニューはエビフライ、カレーライス(インドカレーみたいな汁っぽいのではなくハウスやグリコのカレーみたいなトロッとしたの)、うな丼くらいだった。欧米人の考える日本食は、すし、天ぷら、刺身、味噌汁以外は、こんな感じみたいだ。

ゴルフ場に到着しクラブハウスに入ると、いきなり呼び止められた。
「あ、君君、ジーンズお断りだよ。」
なんと、私ともう一人がはいていたジーンズが格式高いイギリスのゴルフ場ではふさわしくないらしい。
「おれはここの会員だけど、多めに見てくれないか。」
と、部長さんが交渉してくれるも、ダメの一点張りである。

仕方なく、クルマに戻って作戦会議。どこか他へ目的地変更しようと思っても、ここはけっこうな郊外にあるゴルフ場。近くの街へ行こうにも時間がかかる。みんな腹も減っているし、ここでどうにか食事にありつくことを考えたほうが現実的である。
出た結論は、四人中二人はチノパンみたいなのをはいているので、それをシェアして二人ずつ食事することにした。
最初はチノパン組二人が行ったので、ジーンズの私ら二人はクルマの中で待機だ。
30分ちょっとで先発組が戻ってきた。イギリスで食事が出てくるまでの時間を考えると、後発組に気を遣ってよっぽど急いで食べてくれたんだろう。
クルマの中での着替えタイム。日本人の男四人がクルマの中でズボンを履き替えている姿は、傍から見たら極めて異様だろう。

やせている私は、腰周りがぶかぶかのチノパンを無理やりベルトで締めて、もう一人の人とクラブハウスへ入った。
「あ、君君、スニーカーお断りだよ。」
なんと、今度は私のスニーカーがふさわしくないとのことだ。最初に気づいて一緒に言ってよ!という感じである。
仕方ないので、クルマに戻り、靴も貸してもらう。自慢じゃないが、私は足が小さいほうなので、借りた靴もズボン同様ぶかぶかで、スリッパを引きずる様な歩き方になってしまう。こっちのほうが、よっぽどみっともなくてゴルフクラブにふさわしくない気がするのだが。
これで文句はないだろうと言わんばかりに、わざとフロントの前で目に付くように歩いてやった。

こうして苦労してエビフライを食べたのだが...まあ、味はこんなものだろう。
食べ終わった後、不思議な達成感を感じた。

ゴルフには、もともとそんな興味がなかったが、今回の一件で少し嫌いになった。

 

時系列でなく、おぼえているエピソードを紹介してきた「初めての海外出張」シリーズですが、唐突な感はありますが、ネタ切れにより今回で終わりとします。
次からは、「二度目の海外出張」と題して、またイギリスからのエピソードを紹介していきます。

次回予告;二度目の転職 - その5 - 職務経歴書の失敗


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コメント 2

tyokyori-sousyano-kodoku

格式高いイギリスのゴルフクラブ。
紳士のスポーツって事になってますからね〜(笑)。
でも、今どきジーンズとスニーカーって紳士でも身に付けていると思うんですけどね。
by tyokyori-sousyano-kodoku (2005-07-18 16:24) 

YAP

うかつ者さん、ありがとうございます。
部長さん曰く、「そんなに格式高くないところだけどなあ」というところなんですが、やはりそこは大英帝国のプライドでしょうか。
年に2回くらいしかネクタイをしない身としては、よくわからない世界です。
by YAP (2005-07-18 17:52) 

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