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三度目のスウェーデン出張 往路 [スウェーデン出張]

このときも夏のアメリカ出張時と同じく、一人さびしくの出張だった。しかし、このときはスウェーデンの拠点から、ローカルスタッフが一人参加してくれたので、完全にお客さんの中で一人ぼっちということはない。

毎度のごとく、早朝、夜が明けない時間に自宅を出発。某地方空港を離陸する頃になって、ようやく明るくなる。

成田でも毎度のごとく3時間以上の待ち時間。

ラウンジで現地での仕事の準備をしていると、少し離れたところから、大きな声での二人組の会話が耳に入ってきた。
「アイドル安定性が」とか、「燃焼が」とか、なじみのある専門用語が聞こえる。同業者に違いない。この時期だと、目的は私と同じく、寒冷地でのテストだろう。こういう場で仕事の話をするのはちょっと問題だ。話の内容から、どこの会社の人たちかわかってしまった。ちょっとは機密管理に気を使った方がいいと思うのだが。
それにしても声がでかい。さらにビールを飲みすぎているのか、真っ赤な顔でろれつも回らなくなってきている。同じ飛行機で席が近かったりすると、ちょっとしんどいかも。

残念なことに、飛行機は同じだった。が、幸いにも席は離れているようだ。少なくとも私が乗る2階席にはいない。

ロンドンヒースロー空港での乗り継ぎしか経験なかったが、このときは初めてのフランクフルト乗り継ぎ。
ドイツ、スウェーデンは、ともに「シェンゲン協定」というEUの国境検問廃止に同意した協定国なので、ドイツで入国となる。ちなみに、イギリスはシェンゲン協定国ではないので、イギリス経由だと最終目的地で入国となる。

初めての空港、しかも海外のハブ空港は大きくてよくわからない。
乗り継ぎの案内表示にしたがって、自分が乗るストックホルム行きのゲートを目指す。

途中には、長い地下道も。

ここでも待ち時間が長いため、ゲート近くのラウンジに入る。
かなり混雑していて、やっとこ隅のほうに座れる席を見つけた。

このフランクフルト・マイン空港は、まさにルフトハンザのための空港という雰囲気だ。空港の内部は、ドイツらしいメタル調の壁や天井で、あちこちこちにルフトハンザの黄色地に青文字のパネルが目立つ。

滑走路の景色を見ても、ルフトハンザの航空機しか見えない。自分がANAで到着し、SASで出発するのが信じられない。

少し落ち着いた頃、離れたところから、大声の日本語が聞こえてくる。もしやと思ってそちらの方向を見ると...
やっぱり成田で見た某自動車メーカの人たちだ。ビールとソーセージで盛り上がっている。日本人としてこれはちょっと恥ずかしい。

しばらくして搭乗時間。
なんと、大声の日本人二人も同じ搭乗口に。近くの席だったら、大声の会話は注意すべきだよなあ、と思いつつ機内へ。
幸いにも、席は離れていて、その後も大声は聞こえてこなかった。

夜も更けてきたストックホルムへ到着。前の年と同じように、空港内のホテルで一泊しなければならない。
空港のターミナル内をホテルのほうへと歩いていると、前方に例の日本人二人組が。
どうやらホテルまで同じようだ。空港ターミナル内にホテルはひとつなので、ここで宿泊するなら、これはしかたないか。

明けて翌朝、キルナ行きの便が発着する国内線ターミナルへ。
行ってみると...
おおっ、例の二人組が!
たしかに、前の年も他の自動車会社がテストしているのをキルナで見たので、やはりキルナへ行く会社は多いのだろう。

しばらくすると、ヨーテボリからの便が到着。お客さんの会社や同じ会社の現地拠点のエンジニアたちがぞろぞろとやって来た。
再会を喜びながら一路キルナへ。

また-20'Cの中で寒さに凍える2週間が始まった。

 


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kenta-ok

面白く読まさせていただきました。仕事の出張は、やはり緊張感を持っていかなかればいけませんね。
by kenta-ok (2006-05-03 20:02) 

chii

海外での日本語。
観光地ならまだしも、結構気になるものですよね。
しかも大声とは…。
お気持ちワカリマス。。
by chii (2006-05-04 00:16) 

nanako

日本人はいないと思っているんでしょうね!
私も最近そういう緊張感がなくなってきたような
気がしますよぉぉぉ。。。
ちょっと気にしないとだめですね。
日本に居たときはよくイニシャルトークしていましたねぇ。
by nanako (2006-05-04 04:03) 

YAP

kenta-okさん、chiiさん、nanakoさん、コメントありがとうございます。

kenta-okさん、
そうですね。私も出張に慣れてきて、いろいろなところで油断しているかもしれません。
特に、この方達のように、他の方の迷惑になったり、機密を漏らすような行為には気をつけなければいけませんね。

chiiさん、
nice! ありがとうございます。
無意識に理解できる言葉が耳に飛び込んでくると、やっぱり気になりますね。人の振り見て我が振り直せ、ですよね。

nanakoさん、
nice! ありがとうございます。
海外では、気持ちが開放的になってしまいがちですが、ほんとは日本にいるとき以上に気を引き締めていないといけませんよね。

好(ハオ)くんさん、Ikesanさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2006-05-04 18:46) 

炎遊人

フランクフルト、こんな感じだったのか…。 全く記憶にありませんでした。 最近Blogをはじめて写真を撮るようになりましたが、それまでは写真を撮ることもせず、自分の記憶の中にしまい込むだけでありましたが、ここ一年(Blogをはじめてから)写真を撮るようになって、記憶が残るようになりました。 Blogでの横繋がりも大切です…。 何を今更、って感じですが、今後とも宜しくです。
by 炎遊人 (2006-05-04 20:31) 

YAP

炎遊人さん、コメント & nice! ありがとうございます。
私もまったく同感です。
4年前にデジカメを購入してから、写真を撮る機会が増えました。
写真で撮った景色やそのときのエピソードとか、記憶に残るんですよね。そのおかげで、以前の出張の記憶を呼び起こして、記事にすることができています。
こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします。
by YAP (2006-05-05 16:39) 

knacke

地下道の色がすごーい・・・。
空港ってお国柄も出たりして、面白いですよね。
いろんな空港を見てみたいものです。
by knacke (2006-05-07 04:48) 

YAP

きむたこさん、コメント & nice! ありがとうございます。
この地下道、この写真のときは紫ですが、時間とともに色が変化していきます。
しかし、この色使い(他の色のときもそうですが)、ちょっと日本の夜の繁華街のような雰囲気ですね...
by YAP (2006-05-07 13:47) 

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