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初めてのスウェーデン出張 お仲間発見 [スウェーデン出張]

真夏のデス・バレーに自動車会社が集まるように、真冬の北極圏も自動車会社が集まるようだ。

ある日、テストコースからホテルに戻ったら、カバーをかぶったクルマが何台も止まっていた。
カバーの隙間から、丸の中にXのようなエンブレムが見えたが、こんなエンブレムは見たことない。エンブレムの形からして、メルセデスかフォルクスワーゲンのカモフラージュに違いない。

翌日の朝、カバーを取って走り出す姿を見たが、張りぼてで偽装した小さいハッチバックかミニバン風のクルマだった。

今から思えば、メルセデスベンツAクラスのテストだったようだ。(写真はメルセデスベンツ・ジャパンHPより)

他にも、ポルシェのカイエンが10台くらい止まっていた日もあった。やはり寒冷地テストのようだ。

スクープ写真を激写したい衝動に駆られたが、同業の立場上それはできないので自粛した。


初めてのスウェーデン出張 オーロラ!! [スウェーデン出張]

北極圏まで行っていながら、見ることができずにいたものがあった。オーロラだ。
出張に行ったこの年は、10年に一度くらいのオーロラの当たり年と言われていた。が、1週間以上たっても、まだ見ることができずにいた。

出張も終わりが見え始めた頃、2週目の水曜か木曜だったと思う。夜の9時頃、帰り際に遠くの空がぼんやりしているように見えた。

すぐに我々日本人部隊は、クルマを明かりのない山のほうへ向けた。街の明かりも消えたスキー場の駐車場で、やっと念願の景色に出会えた。
遠くの空に光のカーテンが降りている。

シャッター速度4秒くらいだと、よくわからない。なかなか見たとおりに写らないものだ。

 

シャッター速度を8秒くらいまで長くして、やっとこの写真。残念ながら、オーロラとしてはかなり規模の小さいもの。色も緑色のものしか見えず、15分ほどで消えてしまった。
それでも、わざわざ寒いところにやって来て、ヒーヒー言いながら働いただけのことはあったというものだ。

この先、生きている間にもう一度くらいは見てみたい。それなりの場所まで行く覚悟も必要なのだが。


初めてのスウェーデン出張 ジャパニーズ・ジョーク? [スウェーデン出張]

真冬の北極圏は、ほんとうに暗い。

私がこのとき行っていたのは、1月下旬から2月上旬にかけてなので、かろうじて太陽が数時間顔を出してくれるが。
朝起きて、ホテルのレストランで朝メシを食べる頃は、まだ真っ暗だ。

ある日の朝メシのとき、隣の席に座った、お客さんのスウェーデン人に話しかけた。

私「実は今、ちょっと困惑しているんだ。」
スウェーデン人「なんだ?なにかあったのか?」
私「こんなに暗いだろ。おれが食べようとしているこの食事は、朝メシなのか、晩メシなのか...
ス「おまえ、おもしろいこと言うなあ。ワッハッハッ!!」

意外にも、けっこううけた。

実はこれ、子供の頃に聞いた落語のネタで、残念ながらオリジナルじゃない。

南極観測隊が、
「夏に一番困るのは、食事。いつも太陽が昇っているので、いつも昼メシばかり。朝メシと晩メシの時間がわからない。」
と話す、というネタだったと記憶している。
当然、
「冬に一番困るのは、食事。いつも暗いので、晩メシばかりで朝メシと昼メシの時間がわからない。」
と続く。

さすがは日本が誇る古典芸能。外国人にも通用した。

いつか私も、オリジナルギャグで外国人を笑わせてやりたい。


初めてのスウェーデン出張 スウェーデンの食事(その2) [スウェーデン出張]

スウェーデンや欧州以外の味を食べられる店もある。

キルナにも、中華料理の店がある。経営しているのは、当然のように中国人だ。
華僑というのは、ほんとにすごい!世界中のどこでも進出している。まさか、こんな北の果てで中華料理が食べられるとは思いもしなかった。
メニューの中に、"Sushi""Pizza" が混じっているのが、なんとも微妙だが。

さらにうれしいことに、タイ料理の店もある。やはりタイ人の経営だ。
こちらはなかなか本格的だ。しかも、昼のランチタイムは、70クローネ(¥1,000くらい)で食べ放題だ。
タイ料理の店は、これまでに行った国でもあった。少なくとも日本食よりは定着しているようだ。

ここキルナには、他にも恐ろしい食べ物があった。

ある日、帰りが遅くなったとき、面倒なのでホテルのレストランですませようと、日本人3人組で話がまとまった。

何を頼もうか、メニューを見せてもらう。疲れてて食欲がないので、スープかサラダみたいなので簡単にすませたいと思った。

スープの中に、"Shiitake-sopa" というメニューがあり、それにしようと思った。
注文した後、どんなスープか聞くと、

ウェイター「"shiitake"はアジアのきのこで、これは日本語だったかなあ・・・」
私「なにーっ!今、シイタケって言った?ちょっと待って、絶対ダメ!!

驚きのあまり、すべて日本語で言ってしまった。横で同僚二人が私の動揺を見て大爆笑している。

実は、私はキノコ類が大の苦手だ。特に、シイタケは人生最大の敵と言っても過言ではない。なんで、こんなところまで来て、シイタケに接近遭遇しなきゃいけないのだ?

実は、キルナの鉄鋼山は、地下深いので気温が安定していて、シイタケ栽培には最適な環境だそうだ。そういう理由で、隠れた名産物になっているらしい。

"Shiitake" なんて言葉がそのまま残っているだけに、日本人が教えたに違いない。

そんなことしないでよ...


初めてのスウェーデン出張 スウェーデンの食事(その1) [スウェーデン出張]

スウェーデンも他の欧米諸国同様、ハンバーガーやピザ、ジャガイモが一般的な食事になる。

スウェーデンならではのメニューもある。特に、北極圏では、トナカイがご馳走としてもてはやされている。
ラップランドと呼ばれるこの地域に古くから住んでいたサーメ族という人たちがいる。彼らにとって、トナカイは家畜であり、食料でもあり、生活には欠かせない動物だそうだ。
私も滞在中に何度か口にした。シチューに入っていたり、ストロガノフのように調理したものが多い。味は牛のようだが、後味にやや臭みが残る。一緒に行っていた他の日本人二人は、苦手のようだ。私も臭みは気になるが、食べられないことはない。
トナカイと同様に、ムースというヘラ鹿の肉も食べられる。

その他のスウェーデンならではの料理で私が知っているのは、ミートボールピッティパンナ(Pyttipanna)くらいだ。

ミートボールは日本でも珍しくないが、ここでは、リンゴンベリーという果物のジャムをつけて食べる。砂糖がたっぷりと入っているわけではないので、ほのかに甘酸っぱいという感じだ。個人的にはジャムをつけるのに抵抗があり、あまり好きではない。

これがピッティパンナ。ジャガイモ、玉ねぎ、肉を角切りにして炒め、上に半熟の目玉焼きが乗り、リンゴンベリーのジャムが添えられている。卵の黄身やジャムを一緒に混ぜて食べるのだが、私はジャムは除けて混ぜずに食べていた。

こういうものを食べていると、欧米の料理はどこもそんなに変わらない気がする。イギリスはまずいとか、フランスはうまいとか聞くが、うまい店に当たる確率が多少違うくらいの差しか感じない。

少なくとも、アジアの味に慣れ親しんできた身としては、最初は珍しいものを新鮮に感じるが、すぐに日本で食べる味が恋しくなってしまう。

 


初めてのスウェーデン出張 アイスホテル [スウェーデン出張]

休日の後編。前編はこちら

マインツアーの後、アイスホテルへ向かった。キルナからは、クルマで20分程度の距離だ。

まずは昼食。ここのレストランは氷ではない、普通の建築物だ。ビュッフェ形式で100クローネ(¥1,500くらい)で、数種類の料理が食べ放題だ。テストコースからも近いので、レストラン自体は既に何回か昼食のために行っていた。

満腹になったところで、いよいよアイスホテルの見学。日中は、100クローネで中を見学することができる。

アイスホテルは、その名の通り、すべてが氷で作られたホテル。凍った川の上に、毎年10月中旬から2ヶ月かけて建てられる。今年の今頃も、建築中だろう。
たまにテレビで紹介されたりするので、ご存知の方も多いかもしれない。日本人の女性にも人気があるらしいし、実際に現地でいくつかの日本人グループを見た。

これがメインの建物の入口。

 

ドアにはトナカイの毛皮と角で飾りつけ。

 

ドアを開けるとこんな感じ。 

 

部屋は、氷のベッドの上に木の板とトナカイの毛皮を敷いただけのスタンダードルームと、雪や氷の彫刻で飾られたスイートルームがある。

 

スタンダードルームはこんな感じ。家族で泊まれるように、大きなベッドの部屋もある。

 

スイートルームはこんな感じ。

各部屋の彫刻は、毎年いろいろな国の人が参加して、その技を競っているそうだ。もちろん、スイートルームに同じ仕様の部屋はない。

 

こちらの部屋は、日本の方の作品。「竹」で「和」を表現している。

 

最も印象深かったのが、この部屋。氷でできたヘラジカが壁を突き抜けているような形になっていて、氷の部分が外の光を通して、青く光っている。

 

こちらはホテル内にある、アイスバー。すべてが氷でできているのはホテル同様だが、なんと、グラス(カウンターの上にピラミッド上に積まれている)まで氷でできている。この時間は営業しておらず、見学だけだったのが残念。

 

ホテルの横には、やはり氷でできた劇場がある。

 

この年は、マクベスをやっていたようだ。宣伝の氷像が、ホテル内のホールにあった。

 

ホテル館内は、-5'Cくらい。外と比べると、これでもかなり暖かく感じる。このホテルに宿泊するときは、ベッドの上で寝袋に入って寝ることになる。寒がりの私には、とても考えられない。

 

横に、ふつうのロッジもあるので、覚悟のない方はこちらへどうぞ。私も間違いなく、こっちを選ぶ。

ICEHOTEL


初めてのスウェーデン出張 マインツアー [スウェーデン出張]

初めてにして唯一のキルナの休日。日本からの出張者3名は、午前中はマイン(鉄鉱山)ツアー、午後からはアイスホテル見学という計画をしていた。
今回は、マインツアーについて。

前にも書いたが、キルナには世界一の地下鉄鉱山がある。それがなければこの街は存在していないとも言えるくらい、この街を支えている。

ホテル前の広場から、ツアーのバスが出る。

バスに乗ったまま鉱山に入り、どんどん地下に潜って行く。

 

上の説明版に示されているが、現在、地下750mくらいまで掘り進んでいるらしい。深く掘るにしたがって、採掘コストも高くなるそうだ。埋蔵量としては、まだまだ十分な量があるそうだが、コストとの兼ね合いで先は長くないらしい。とりあえず、あと20年くらいは掘り進み、その後、継続するか閉鎖するかを判断するらしい。
その頃までに、採掘の技術が進歩し、コストも下がることを期待しているのかもしれない。

 

こんなので

 

こんな感じで掘り進んでいくようだ。

次はいよいよアイスホテルへ。


もしも将来、この鉱山が閉鎖されれば、おそらくこの小さな街はゴーストタウンとなるだろう。やはり自分が訪れた街というのは、情が入るもの。現実は厳しいかもしれないが、長く続いてほしい。


初めてのスウェーデン出張 土曜日は大賑わい [スウェーデン出張]

このテストトリップも、夏のトリップと同様、休日は週に一回だ。土曜日も残念ながら仕事だった。
しかし、翌日が休みだし、ふだんは休んでいる日だし、なんとなくのんびりムードだ。
昼休みも、みんな長めにとって、リラックスするようだ。

我々日本からの出張者3人組は、とりあえず宿泊しているホテルのある、街の中心部まで戻ってみた。

 

ふだんは閑散としているのだが、どこから集まってきたのか、けっこうな賑わいだ。なにかのイベントが開かれているようだ。
昼メシを食べようにも、どこも混雑している。しかたなく小さなハンバーガーショップに入った。
ここもかなり混雑していた。よくみると、若い女性や、初老のご夫婦等、日本人の顔もけっこう見える。
近くにいた初老のご夫婦に話しかけてみた。やはり、アイスホテルとオーロラを見に来たそうだ

ホテルの前の広場では、力持ち自慢?みたいなのをしていた。参加者が雄叫びを上げながらスノーモービルを持ち上げた回数を競っている。

適当にお祭り気分を楽しんだ。

 

仕事に戻る途中、建物が美しいと「地球の歩き方」で紹介されていた、キルナ駅に立ち寄った。

 

ごらんのように、レンガ造りの駅舎が美しい。いかにもヨーロッパの田舎の駅という雰囲気がある。

この写真の赤丸に注目!

 近くに寄って見ると...

この自転車どうするんだろ?春までこのままかな?こうなる前に何とかできなかったのかな?

疑問は尽きない...


初めてのスウェーデン出張 厳しい寒さ [スウェーデン出張]

北極圏まで来て、当たり前なのだが、とにかく寒い
もちろん、寒さに備えてそれなりの装備はしている。上下ともに発熱するという下着を着用しているし、外に出るときは、自前のダウンコートの上に、会社の海外拠点から借りた防寒着をさらに羽織る。ポケットには、日本から持参した使い捨てカイロも入っている。頭も防寒帽で保護している。
それでも寒い。

日本と同じように、昼過ぎくらいにその日の最高気温を記録し、陽が落ちるにつれ下がり始め、明け方に最低気温を記録するものだと思っていた。
しかし、ここでは、時間に関係なく気温が上下する。夜のほうが昼よりも暖かい(といっても-10'Cとか)ときも珍しくない。あまりにも日照時間が短い(9:30~15:00頃しか明るくならない)ので、太陽からの温もりは期待できないということか。

寒いのが苦手な私は、早くも二日目にして体調不良に襲われた。とにかくだるくて力が出ない。寒いというだけで、かなり体力を奪われてしまったようだ。
幸いにも、翌日には回復したが、日本に帰れるときが来るのかと、不安になるほどだった。

不思議なことに、こんな私でも、だんだんと体が慣れてくるのがわかった。-8'Cくらいの日は、暖かいと感じてしまうほどだった。

寒いのは嫌だが、雪の美しさには見とれてしまう。

さすがに写真に収めるのは無理だったが、雪の結晶(そのまま”雪印”)が目でわかるほど大きい。

ホテルの向かい側に、公園があった。

小さな公園だったが、いくつかの雪像があった。こういうのが日常の風景の中にあるところが、なかなかおもしろい。


初めてのスウェーデン出張 キルナの紹介 [スウェーデン出張]

まずは、スウェーデンのことについて少し。

スウェーデンは、スカンジナビア半島の東側にある。
母国語としてスウェーデン語があるが、英語教育が浸透していて、ある程度の年齢以上の人は、ほとんどが英語も話せる。そういう点では、フランスやドイツへ行くよりも、言葉の苦労が少なくてすむ人も多いだろう。
EUに加盟しているが、通貨は独自の "クローネ" をそのまま使っている。1クローネ=15円くらいだ。

では、キルナについて。
社会科、特に地理が得意な人は、キルナという街をご存知かもしれない。
世界一の地下鉱山があることで有名(らしいが私は知らなかった)。この街の産業は、ほとんどその鉄鉱山に頼っている。

この写真、ホテルの部屋から撮影したものだが、奥に、三段に横に延びている灯りと、煙が上っている山が見える。これが鉱山だ。

北極圏に位置しているため、真冬の日照時間は極端に短い。冬至の頃だと、太陽が現れることはないらしい。私が滞在していた1月下旬は、10:00頃に陽が出て、15:00頃には真っ暗になるような感じだった。

スウェーデンという国自体が暖流の影響を強く受けているということで、緯度の割には暖かいらしい。それでも、真冬は-10'C以下の日が続き、私が滞在していた期間の最低気温は、-29'C を記録した。

治安状態は非常にいい。「中学生が万引き未遂で捕まった」とかいうニュースが大きな騒ぎになるくらいだ。小さな子供や、じいちゃん、ばあちゃんが、23:00頃まで散歩をしていることからも、いかに安全かわかる。

宿泊したのは、街の中心部だったが、にぎやかさはない。ブラブラ店を見ながら歩いて周るのに、1日も必要ないくらいの規模だ。

近くのユッカスヤルビという街に、"アイスホテル" という氷でできたホテルがある。日本人の若い女性から人気があるらしいが、これも近いうちに紹介する。

Kiruna


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